モン・ジオベルネ Mont Gioberney (3352m)
9月3日 晴れ
この山はピラット小屋の裏からルートが始まります。他の山と少し違うのは、その容貌が丸みをおびていること。ノーマルルートはジオベルネ氷河を経て岩場の登山路ののちに山頂に達っしますが、今回は南東稜ルートをとり、岩尾根を直攀します。距離的にはこちらの方が短いのですが、岩場をひたすらのぼり、最後は5+を含む登攀です。山頂からはヨーロッパ・アルプスの南端が遠くまで見渡せます。 |
出発地点標高 | ピラット小屋 2577m |
到着地点標高 | ジオベルネ 3352m |
標高差 | 登り775m、山頂〜ラ・ベラルド 1639m |
所要時間 | ピラット小屋〜ジオベルネ山頂 3時間50分 ジオベルネ山頂〜ピラット小屋 2時間10分 ピラット小屋〜ラ・ベラルド 2時間25分 |
道具 | ピッケル、ヘルメット、アイゼン、ザイル、ハーネス、アイススクリュー、カラビナ、ヌンチャク、スリング |
地図 | IGN 3436 ET |
今日は標高差も少なく、さほど困難もないと思われるので出発はゆっくりの朝7時。もうあたりはヘッドランプが要らないくらいに明るくなり始めている。予報では今日も快晴とのこと。やはり天気がいいと気合の入り方がちがうなぁ。 ルートは小屋の裏手から始まります。この南東稜ルートは地図に載っていないため、ルートファインディングが必要。 |
まだ谷は眠りから覚めていません | |
右がジオベルネ 3352m、左はリシャードソン3312m 両山の間がジオベルネ氷河 |
ごろごろした岩場を登っていく。階段を登っていくような感じ。浮き岩に気をつけながら登る。エクラン山群はこうした荒涼とした岩場ばかりだ。こんな岩場が遠くから見れば「あじもそっけもないただの岩」で、「死んだ山」、と思われるのかな・・・(新田次郎氏「アルプスの谷、アルプスの村」の中でそう表現してました)。 |
南に目を向けると前日登った ピラットと氷河が見える |
陽があたる前は灰色だった岩も、太陽の陽をうけだんだん黄金色に。暑くはないが乾燥しているせいか結構喉が渇く。こうした岩場は小屋を出発してから2時間ちょっとで終わる。 |
岩場が終わると雪渓が待っていた。 ここはほんの50m歩くくらいでほとんど平ら。岩の固い感触が続いたので、雪のサクサクした踏み応えが心地よい。 ここでちょっと水分補給の休憩。 |
雪渓が終わると、いよいよ登攀へ。目の前にドンと岩峰が切り立っている。が山頂はまだ見えない。 |
9時45分登攀開始 この頃になるともう岩の表面の氷が解けてすべることもない こんな岩場でもほんの小さな隙間に高山植物がはえていたりするのを見つけると、ほっとしてしまう。 |
山頂直下、これを越えれば山頂です。 |
10時50分、雲ひとつない快晴のもと山頂に到着 東側にはエール・フロワド、エクラン、メイジュが連なっている。 すぐ西側にシラク Sirac 3440mがある。この山を最後に、ヨーロッパ・アルプスは地中海へと南下し、以後3000m峰は少なくなる。 |
山頂からの眺め 右の高い山がエクラン |
前日登攀したピラット氷河 こう見ると結構急斜だんたんだ |
天気が良かったため、山頂で1時間近くも居座る。 下りはノーマルルートをとる。登山路を経てジオベルネ氷河を下り、今朝の登り岩場ルートと合流し山小屋へ。14時着、遅い昼食をとる。 |
ピラット小屋を15時25分に出発し、再び12kmの道のりをラ・ベラルドの村へ。17時50分到着。 もうこの村から振り返って見ても、谷の奥のピラットやジオベルネの雄姿は隠れて見えなくなっていた。 |
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